ヤワラートの食べ歩きは夕方から|バンコク中華街で僕が回る順番と屋台
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バンコクで「今夜どこ行く?」と聞かれたとき、僕がいちばん外さないと思っているのがヤワラートです。バンコクのチャイナタウン、日本語だと中華街と呼ばれるエリアですね。店の営業状況や値段は2026年7月時点で確認したものを載せています。

ここのすごいところは、観光地として整備された「食べ歩きスポット」ではないところです。ただの生活道路に、たまたま100年ぶんの中華系タイ人の食文化が積み重なっていて、それが夕方になると路上にあふれ出してくる。だから店構えは雑だし、席は道端だし、それでいてミシュランの星付きガイドに載っている店が普通に混ざっています。

ただ、初めて行く人がだいたい失敗するポイントがひとつあります。着く時間です。昼過ぎに行って「あれ、思ってたより普通の街だな」と帰ってしまう人が本当に多い。この記事では、その時間の話から順番に書いていきます。

ヤワラート食べ歩き、ざっくり結論

行くなら夕方17時以降。屋台が道に出てくるのがこの時間で、昼間とは街の顔がまったく別物になります。起点はMRTワットマンコン駅1番出口、そこから東へ歩けば主要な店はほぼ一本道の上。麺で腹を作ってシーフードで山場を作り、カキ焼きとデザートで締める。この順番なら3時間で一周できます。

MRTワットマンコン駅を出て、200m直進するだけ

昔のヤワラートは「行くのが面倒な場所」でした。最寄りがフアランポーン駅で、そこから炎天下を10分以上歩くか、渋滞にはまるタクシーを使うかの二択だったからです。

それが2019年のMRTブルーライン延伸で、街のど真ん中にワットマンコン駅ができました。1番出口を出て進行方向へ200mほど直進すると、もうヤワラート通りです。徒歩3分。冷房の効いた地下鉄からそのまま屋台街に放り出される感覚は、何度やっても気持ちがいいです。

しかも2025年10月から、バンコクの都市鉄道は20バーツの均一運賃になりました。中心部のどこから乗っても20バーツでたどり着けるので、正直タクシーを使う理由がほぼ消えました。

ヤワラートへの行き方
MRTブルーライン ワットマンコン駅(BL29)1番出口 → 進行方向へ約200m → ヤワラート通り。所要3分。運賃は2025年10月から都市鉄道一律20バーツ(対象路線や条件は変わりうるので、最新は現地の案内で確認してください)。

MRTとBTSの乗り分けや切符の買い方そのものはバンコクの交通手段をまとめた記事に書きました。ヤワラートに限らず、この街は電車で動けるところまで電車で動くのが結局いちばん速いです。

昼と夜で、同じ道とは思えないくらい顔が変わる

ヤワラートに「何時から?」という質問が絶えないのは、時間帯で街の密度が極端に変わるからです。

昼間のヤワラートは、金行(ゴールドショップ)と乾物屋と漢方薬局が並ぶ、わりと普通の商店街です。もちろん食堂は開いているので食べるものには困りませんが、写真で見たあの赤い看板だらけの光景にはなりません。

道路に屋台のテーブルが出てきて、煙が上がって、人が車道を歩き始めるのは17時前後から。ここからが本番です。

時間帯 街の様子 この時間に強い店
朝(6〜11時) 市場と朝食の時間。静か 揚げパン(パートンコー)の屋台
昼(11〜16時) 商店街モード。屋台はほぼ出ていない ジェックプイのカレー、店舗型の食堂
夕方〜夜(17〜24時) 屋台が道に出る。人と煙で埋まる シーフード、麺、カキ焼き、デザート全般
夕方のヤワラート通りに並ぶ屋台と中華系の看板 バンコクのチャイナタウン
※画像はイメージです

だから昼にバンコクを動き回る日は、ヤワラートを予定に入れないほうがいいです。昼は昼で強いエリアが別にあるので、そちらはバンコクのエリア別ランチの記事のほうにまとめてあります。

まず麺で腹を作る、クイチャップとバミー

到着してすぐシーフードに突っ込むと、それだけで腹が終わります。僕はいつも軽い麺から入ります。

ヤワラートの麺で外せないのがナイエク・ロールヌードル(Nai Ek Roll Noodle)のクイチャップです。くるくる巻いた米麺を、白胡椒がガツンと効いたスープで食べる料理で、上にカリカリの豚バラが乗ります。50年以上前に屋台から始まって、1989年からヤワラート通りソイ9に店を構えている老舗です。50〜60バーツ。

もう一軒、魚のつみれ麺ならリムラオゴウ(Lim Lao Ngow)。ミシュランのビブグルマンに載っている店で、手ごねの魚団子がぷりぷりしています。60〜80バーツで、17時ごろから深夜まで。

麺の注文でつまずかないコツ
タイの麺屋は「麺の種類」を先に聞かれます。センレック(細い平打ち)、センヤイ(太い平打ち)、バミー(黄色い中華麺)、ウンセン(春雨)。迷ったらバミーと言っておけば日本人の口にはだいたい合います。汁ありは「ナーム」、汁なしは「ヘーン」。

昼に着いてしまった日は、椅子のないカレー屋へ

夕方まで待てない、もう腹が減った。そういう日の逃げ場がジェックプイ(Jek Pui)です。

ここ、テーブルはあるのに椅子がありません。みんな道端に立ったまま、あるいは縁石に腰かけて食べています。ごはんの上に指差しでカレーを乗せてもらう方式で、グリーンカレーでも赤いのでも、2種盛りでもいい。50〜70バーツ。

こんな売り方をしていながら、ここもミシュランのビブグルマン掲載です。ヤワラートという街の性格が、いちばんよく出ている一軒だと思っています。10時ごろから20時ごろまでなので、昼にも夜にも使えます。

シーフードは行列を覚悟でT&K

ヤワラートの夜の主役は、通りの真ん中にある緑色のシーフード屋台T&K Seafoodです。バンコク在住の日本人には「テキサススキー」の通称で通じます。

看板は焼いた川エビ(クンパオ)。殻に焼き目が入って、身が甘く、シーフード用の辛いタレをつけて食べます。値段は皿によりますが200〜400バーツくらい。屋台の値段としては高いほうですが、道端で食べる巨大なエビというシチュエーションにその価値があります。

17時ごろから翌1時ごろまでやっていて、19〜21時はまず並びます。僕は待つのが嫌なので、17時半に着いて一巡目で座るようにしています。

ヤワラートの屋台で炭火で焼かれる大きな川エビとシーフード
※画像はイメージです

屋台で値段を確認しておく
シーフードは時価の皿があります。注文前にメニューの数字を指差して確認するだけで、後の「思ったより高い」がほぼ消えます。ここに書いた価格は2026年7月時点の目安で、改定はふつうにあります。

カキ焼きで一軒、それから甘いもので締める

エビで山場を作ったら、次はカキです。ナイモン・ホイトート(Nai Mong Hoi Thod)は、カキ入りのオムレツで名前が通っている店で、これもビブグルマン掲載。

面白いのが二種類あるところです。粉多めでとろっと仕上げた「オースワン」と、薄く広げてカリカリに焼いた「オールア」。僕は断然オールア派で、端っこのせんべいみたいになった部分がいちばんうまいと思っています。

鉄板で焼かれるカキ入りオムレツ ホイトート バンコクのヤワラート
※画像はイメージです

締めは甘いものです。ヤワラートは中華系デザートの層が厚くて、豆花みたいな温かい甘味から、マンゴーもち米、炭火で焼いたトーストまで一通りそろっています。焼きトーストは25〜35バーツくらいなので、腹八分の状態でも一枚くらいは入ります。

3時間で一周する回り方

17時半にワットマンコン駅着 → 麺で軽く一杯(50〜80B) → T&Kで川エビ(200〜400B) → カキ焼き(100B前後) → デザートと焼きトースト(30〜80B)。一人あたり400〜600バーツ、日本円で2,000円前後で、屋台4軒ぶんの夜になります。

食べる前に黄金仏、泊まるならこの街に泊まってもいい

食べ歩きだけで帰るのはもったいないので、明るいうちに着いたらワットトライミットに寄っておくといいです。ヤワラート通りの東の端にある寺で、5.5トンの黄金仏で知られています。

拝観は8時から17時。本堂の黄金仏が40バーツ、歴史展示のほうが別途100バーツです。17時に閉まるということは、屋台が出てくる時間とちょうど入れ替わりになります。だから「16時に寺、17時半から食べ歩き」という組み方がきれいにハマります。

そしてもうひとつ。ヤワラートは、実は泊まってしまうのもありのエリアです。夜遅くまで食べて宿まで徒歩数分で帰れるのは、屋台街ではかなりの贅沢です。僕がこの街で泊まった宿の話はジュライサークルのW22に泊まった記事に書いてあります。

一人でも行けるのか、何を持っていけばいいのか

ヤワラートについてよく聞かれることに、先に答えておきます。

一人で行っても浮かない? まったく浮きません。麺屋もカレー屋もカウンターや相席が普通なので、むしろ一人のほうが席の融通が利きます。T&Kのようなシーフードだけは一人だと頼める皿数が限られるので、そこだけ二人以上のほうが楽しいです。

現金は必要? 屋台は現金前提だと思っておいてください。QR決済に対応している店も増えましたが、外国発行のカードやアプリだと弾かれることがあります。一人1,000バーツ持っていれば足ります。両替やカードの実務はタイ旅行の予算をまとめた記事に書いた通りです。

辛いのが苦手でも大丈夫? ヤワラートは中華系の食文化なので、タイ料理全体で見るとかなりマイルドです。クイチャップは胡椒、カキ焼きは卵、カレーも辛くないものが選べます。それでも心配なら、肉をがっつり食べる日にアルノーズの安いステーキの記事のような逃げ道もあります。

定休日は? これがいちばん注意が必要なところで、ヤワラートの店は個店ごとに定休日がまちまちです。「街全体が休み」という日はありませんが、目当ての一軒がある場合は営業日を事前に確認しておいたほうが確実です。屋台なので、雨が強い日に出ないこともあります。

行く前の持ち物チェック
現金1,000バーツ/ウェットティッシュ(屋台に紙がない店がある)/サンダルではなく歩ける靴(人が多くて足を踏まれます)/小さめのバッグ。雨季なら折りたたみ傘。屋台はテントを張りますが、通りの移動でずぶ濡れになります。

ヤワラートは、下調べをしすぎるとつまらなくなる街だと思っています。有名店を3軒だけ決めておいて、あとは通りを歩きながら煙の上がっているほうへ曲がる。それくらいの雑さで行ったほうが、結局いい店に当たります。

そのための最低限が、夕方に着くことと、MRTで来ることの二つ。ここさえ押さえておけば、あとは腹の容量との相談です。

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