チャオプラヤー川のボートの乗り方|旗の色と料金が2026年に変わりました
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バンコクの川沿いを回る日は、船が一番いいです。渋滞と無縁で、運賃は数十バーツ、しかも移動そのものが観光になる。ここまで条件のそろった乗り物はなかなかありません。

ただ、この船には「旗の色で系統が分かれている」という、初見だと必ずつまずくルールがあります。桟橋に立つと色の違う船が次々に来て、どれに乗ればいいのか分からないまま1本見送る。僕も最初はこれをやりました。

さらにやっかいなことに、日本語で出てくる情報の多くが今の運行と合っていません。 2026年3月末に日中の運行が組み替えられて、定番だったオレンジ旗の扱いが変わったからです。

この記事では、運航会社の公式サイトで確認した2026年8月時点の運賃と、時間帯によって来る船が変わる仕組みを整理します。

先に押さえるのはこれだけ

観光で川を移動する時間帯(だいたい8時〜16時)に来るのは、オレンジ旗ではなく黄色い旗の船で運賃は22バーツです。土日祝はほぼ終日これ。起点はBTSサパーンタクシン駅直結のサトーン桟橋。船を1日に4回以上乗るなら、観光船の1日券150バーツも選択肢になります。

昼に来るのはオレンジ旗ではなく、黄色い旗です

日本語の記事はほぼ全部「観光ならオレンジ旗、16バーツ均一、終日運航」と書いています。この説明は、今の川では通用しません。

2026年3月30日から、日中の便はオレンジ旗ではなく黄旗が担当する形に変わりました。平日は8時10分から15時40分まで、そして土日祝はほぼ終日が黄旗です。オレンジ旗は平日の朝夕、通勤ラッシュの時間帯に走る系統になっています。

つまり観光客が乗りたい時間に桟橋で待っていても、オレンジ旗はそもそも来ない。来るのは黄色い旗の船です。

いつ乗るか 来る船 運賃
平日の朝夕(〜7:45ごろ/15:40〜18:05ごろ) オレンジ旗 17バーツ
平日の日中(8:10〜15:40ごろ) 黄旗(日中便) 22バーツ
土日祝(7:30〜17:45ごろ) 黄旗(日中便) 22バーツ
毎日 8:30〜19:45 青旗(観光船) 40バーツ/1日券150バーツ

差額は5バーツ、日本円で25円ほどです。金額としてはどうでもいい話なんですが、「オレンジ旗を探し続けて時間を溶かす」のがもったいない。 昼に川へ出るなら、来た黄旗に乗ってしまえば正解です。

チャオプラヤー川のサトーン桟橋に到着した黄色い旗のエクスプレスボート
※画像はイメージです

もうひとつ、古い記事に必ず載っている「旗なしの各駅停車(ローカル船)」も、今は系統として走っていません。全部の桟橋に停まる安い船を期待していると、桟橋でいつまでも来ない船を待つことになります。

旗の違いは「どこまで行くか」と「いくつ飛ばすか」

系統が5つあると聞くと身構えますが、旅行者が判断に使うのは実質2つだけです。日中の黄旗と、観光船の青旗。残りは平日ラッシュ専用なので、旅行中にわざわざ狙って乗る場面はほとんどありません。

運航会社の公式サイトに出ている運賃はこうなっています。

区間 運賃 走る日
オレンジ ノンタブリー〜ワットラーチシンコーン 17バーツ均一 月〜金
ノンタブリー〜サトーン 22バーツ均一 月〜金(日中便は土日祝も)
緑黄 パークレット〜サトーン 区間制(15/22/34バーツ) 月〜金のラッシュ
ノンタブリー〜サトーン 31バーツ均一 月〜金の朝のみ
青(観光船) プラアーティット〜サトーン〜アジアティーク 40バーツ/1日券150バーツ 毎日

均一運賃なので、切符を買うときに行き先を細かく説明する必要はありません。区間制なのは緑黄旗だけで、これは郊外のパークレットまで足を延ばす人向けです。

運賃は変わります
ここに書いた数字は運航会社の公式表記を2026年8月に確認したものです。この川は運賃も時間帯の割り当ても数年おきに動いていて、実際2026年に入ってから改定がありました。桟橋の掲示と窓口の表示が最終的な正解なので、乗る前にひと目だけ確認してください。

起点はサトーン桟橋、番号はここから北へ数える

川の移動はサトーン桟橋を基準に考えると一気に分かりやすくなります。BTSシーロム線サパーンタクシン駅の真下にあって、改札を出て2分で桟橋に立てます。

この桟橋が公式にセントラルピア、つまり基準点です。ここから北(上流)へ向かってN1、N2……と番号が振られていて、南(下流)はSが付きます。王宮もワットアルンもICONSIAMも、番号を見れば自分が今どのあたりにいるか分かる仕組みです。

観光でよく使うのは、この5つくらいで足ります。

桟橋 降りると何がある
サトーン(セントラル) BTSサパーンタクシン駅直結。すべての起点
ターティエン ワットポー、対岸のワットアルンへの渡し船
ターチャーン 王宮・ワットプラケオ
ラーチャウォン ヤワラート(中華街)
プラアーティット カオサン周辺・川沿いの北の端
BTSサパーンタクシン駅の下にあるサトーン桟橋の切符売り場と乗船待ちの列
※画像はイメージです

BTSやMRT、Grabとの組み合わせ方はバンコクの交通手段をまとめた記事のほうに書いています。船は川沿いにしか行けないので、内陸の目的地は結局そちらとの合わせ技になります。

乗り方そのものは、拍子抜けするほど簡単

桟橋に着いたら、窓口で行き先の桟橋名を言って現金で払います。おつりは出ますが、1,000バーツ札を出すと嫌な顔をされるので、20バーツ札か小銭を用意しておくと気持ちよく進みます。

船が着いたら乗り込む。以上です。予約も改札もありません。

ただ、慣れないと戸惑うところが3つあります。

ひとつめは、停まる時間がとにかく短いこと。10秒か20秒で出ていきます。降りる桟橋が近づいたら、あらかじめ出口のほうへ移動しておくのが確実です。

ふたつめは、船が桟橋に完全には固定されないこと。船体が揺れている状態で乗り降りするので、大きなスーツケースを持っていると正直しんどいです。ホテルの移動を船でやろうとは思わないほうがいいです。

みっつめは、案内がタイ語中心なこと。とはいえ桟橋には英語の表示もあるし、係員に降りたい場所の名前を言えば教えてくれます。

渡し船とエクスプレスボートは別物です
ターティエン桟橋からワットアルンへ川を横切る「渡し船」は、川を縦に走るエクスプレスボートとはまったく別の乗り物です。運賃は片道で数バーツ、所要3分。エクスプレスボートの切符では乗れませんし、旗の色も関係ありません。この2つを混同していると桟橋で迷います。

チャオプラヤー川を走るエクスプレスボートの船内から見た川沿いの寺院とビル群
※画像はイメージです

迷いたくない日は、青旗の観光船という手がある

「旗を見分けるのも、桟橋を数えるのも面倒」という日のために、観光客向けの青旗の船があります。チャオプラヤー・ツーリストボートという名前で、停まるのは観光地の桟橋だけ、船内の案内も英語です。

運賃は単発40バーツ、1日乗り放題の券が150バーツ。毎日8時30分から19時45分まで、30分に1本くらいの間隔で走っています。プラアーティット桟橋とサトーン桟橋のあいだを、10ほどの桟橋を結んで往復する形です。

エクスプレスボートの22バーツと比べると割高ですが、この船には日中に走っていることそのものという強みがあります。

そして2025年末から、11時30分以降の便はアジアティークまで延びるようになりました。アジアティーク側から乗れる最初の船は12時です。

アジアティークに昼から行きたい人へ
アジアティークの定番である無料シャトル船は16時から。だから昼に行くならタクシーが正解、とアジアティークの記事には書きました。ただ、青旗の観光船なら12時台から川づたいに入れます。三大寺院やICONSIAMを見た流れでそのまま南下したい日は、こちらのほうが動線がきれいです。

どちらを使うかは、その日に船へ何回乗るかで決まります。1日券150バーツが単発40バーツを上回るのは4回目からなので、乗り降りが3回以内なら都度払い、4回以上ならパスというのが素直な線引きです。

ただし安さで比べるなら、エクスプレスボートの22バーツに勝てるものはありません。運賃を抑えたい人はエクスプレス、桟橋で悩む時間を金で買いたい人は観光船。そういう分かれ方だと考えておけば外しません。

川沿いの1日は、上流から下流へ流すときれいに決まる

船を使う日は、北から南へ下る組み立てが一番ラクです。朝いちで上流の王宮まで行って、あとは川の流れと一緒に降りてくるだけになるからです。

朝はターチャーン桟橋で降りて王宮とワットプラケオ。ターティエンへ移って渡し船でワットアルン、戻ってワットポー。この三大寺院の回り方と入場料は三大寺院を1日で回る記事に時間割ごとまとめました。

昼をすぎたらラーチャウォン桟橋でヤワラートに寄れます。中華街の食べ歩きは夕方からが本番なので、ヤワラートの歩き方を見て時間を合わせるといいです。

夕暮れのチャオプラヤー川と対岸に見えるワットアルンとリバーサイドの高層ビル
※画像はイメージです

夕方は下流側です。ICONSIAMとリバーサイドで買い物と夕食を済ませるか、さらに南下してアジアティークで夜のマーケットを歩くか。お土産をまとめて買うつもりならバンコクのお土産の記事に買える場所を並べてあります。

この日の移動費は、船を4回乗っても100バーツに届きません。バンコクの1日の中で、いちばん費用対効果のいい移動です。どこを組み合わせるか迷うならバンコク観光の全体像から選んでみてください。

乗る前に引っかかりやすいところ

オレンジ旗にどうしても乗りたいときは

平日の朝7時台までか、夕方15時40分以降を狙うことになります。ただ、この時間帯は通勤客で混みます。5バーツを節約するために満員の船に乗るくらいなら、昼の黄旗でゆったり座ったほうが川の景色を楽しめます。

土日は船が減りますか

減りません。土日祝は日中便の黄旗が7時30分から17時45分ごろまで走っていて、観光で使うぶんには平日と変わらない感覚で乗れます。平日ラッシュ専用の赤旗や緑黄旗が走らないだけです。

何時まで動いていますか

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エクスプレスボートは夕方から夜のはじめにかけて順次終わります。日が暮れてから川沿いに残る予定を組むなら、帰りは船をあてにせずBTSかGrabで戻る前提にしておくほうが安全です。観光船の青旗も最終は19時45分ごろで、夜遅くまでは走っていません。

スーツケースを持って乗れますか

物理的には乗れますが、おすすめしません。乗降が数十秒勝負で、しかも船が揺れています。空港からホテルへの移動や、ホテル間の移動は素直に鉄道かGrabを使ってください。

雨の日はどうなりますか

スコール程度なら普通に走ります。船は屋根付きですが、横なぐりの雨だと窓側の席は濡れます。雨季にバンコクへ行く場合の予定の組み方はタイのベストシーズンの記事に書きました。

何分くらいで着きますか

サトーン桟橋から王宮のあたりまでで30分前後です。渋滞にはまったタクシーで同じ区間を行くと倍以上かかることもあるので、朝夕の時間帯はほぼ確実に船のほうが速いです。

旗の色でつまずくのは、最初の1回だけです。仕組みさえ分かってしまえば、あとは桟橋に立って来た船に乗るだけの、バンコクでいちばん気持ちのいい移動になります。エアコンの効いた電車もいいですが、川の上を風を受けながら寺院の前を通り過ぎていく時間は、この街でしか買えません。

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